スティーブ・ジョブズを恨んだ思い出

スティーブ・ジョブズ


今朝、Twitterで突然の訃報を知りたいへん驚いています。


オバマ大統領のコメントで「世界中の多くの人がスティーブの発明した機器で彼の死を知ったという事実ほど、スティーブの成功を如実に物語るものはないのではないか。」とありましたが
私は残念ながらWindows PCでこのことを知りました。Appleファン失格でしょうか。


一部報道では、iPhone 4Sの発表前にすでに亡くなっていたとされています。
あなたはいつから天国から見守ってくれていますか。


もし本当に1ヶ月前に亡くなっていたとしたら、今頃になって何を騒いでいるのかと
感じているのかもしれませんが、世界中の人は今日そのことを知ったのです。
今頃こんなことを書くことを許してください。
また、仮にですが、あなたにこのメッセージが届くとして
日本語ではお話にならないと思いますが、なんとかして読んでください。


さて、早速ですが死人に鞭打つような話を書きます。


今でこそ、最新の製品を購入できるだけの経済力がついて
新しい技術への移行は大賛成なのですが
当時、古いコンピュータや技術をレガシーだといって、切り捨てる
ティーブさんのことはあんまり好きではありませんでした。


あれは2001年にMac OS Xをリリースした時です。
当時私はPower Macintosh 8100/100AVという、とても古い機種を使っていました。
そのときは、まだ中学生だったか小学生だったかで月々の小遣いを貯めたとしても
中古のMacintoshコンピュータですら高嶺の花で、iMacだとかPower Macintosh G3なんてものは
一生手の届かないコンピュータのように感じていたからです。


それでもMac OSは、親にねだってなんとか買ってもらっていましたので
そのときは、たしか当時最先端のMac OS 9を使っていたと思います。


そのMacは、雨が降って部屋の湿度が上がるとSad Macが表示されて
その状態で30分近く置いておかないと起動してこないという、とんでもないポンコツマックだったのですが
そんなMacに追い打ちをかけるように動作の遅いMac OS 9を使っていました。


起動には5分はかかっていたように思います。
特にMac OS 9の新機能であるマルチユーザや声紋認証なんか使おうものなら、さすがの私でも堪忍袋の尾が切れるような
とんでもない時間がかかっていました。


そのMacにはCPUにPowerPC 601が使われていて
Mac OS 8で68030 CPU、Mac OS 8.5で68040 CPUを切り捨てられて
いくらPowerPCとはいえどもそろそろ時間の問題か、それでも同じPowerPCアーキテクチャなのだから
なんとか次のMac OS 10も自分のマシンで動くのではないかという
微かな期待を抱いていました。


しかし、結果的に出てきたMac OS 9の次のOS、Mac OS Xでは
PowerPC G3以降のサポートとなっていましたね。


私は、Macに関することで
Windows PCにできてMacではそれと同じ事を実現できるソフトウェアがなかったり
あらゆる機器のデバイスドライバMac OS向けに作られていないことや
ありとあらゆることで、がっかりする場面に遭遇していました。


でも、この出来事はそんな今までのことはどうでもよくなるぐらいがっかりしました。
MacMacでなくなるような、
私の使っているコンピュータがついにアップルコンピュータから見捨てられた瞬間でした。


最終的にその決定を下したのがスティーブ・ジョブズなのだと思うと
ぶっ飛ばしてやりたい気持ちにかられ、あわよくば死んでしまえばいいのにとも思いました。


せめてPowerPC 604ぐらいサポートしてくれていれば、当時の貯金でもなんとかなりそうでしたが
PowerPC G3が入ったMacにはどうにも手が届かなかったです。
わたしがその要求スペックを満たすMacを手に入れるのは一体いつになるでしょう。


おそらくスティーブさんは、このMac OS Xを使ってもらうにあたって
最高のユーザーエクスペリエンスを提供したいという思いがあって
レガシーなMacに無理やりインストールして、低い評価を受けてしまうことを避けたい狙いがあったのだと思いますが
やはりそれでもあんまりだと思いました。


実際には、その3年後ぐらい、Mac OS X 10.3 Pantherが出てから
数ヶ月立った頃だったでしょうか。
どうにかしてPower Macintosh G3 Blue & Whiteを手に入れて
Mac OS X の世界に降り立つことができたのですが・・・・


そのときに恨んでいたことが、今頃になって効いてしまったのではないかと
すい臓がんが発覚したという報道を見聞きしたときだったか
心の底で少しだけ考えてしまったことがあります。



そんなことがあるわけがないですが、そのことが今でも私の心の中で少し穴を開けています。


今までは、アメリカにいるあなたに直接謝りに行くしか方法はありませんでしたが
今なら、天国から見守っているあなたに直接メッセージが届くような気がしています。


あのとき恨んでごめんなさい。
今まで世界中の人に最高の製品を送り届けてくれてありがとう。
このメッセージもあなたが世に送り出したMacBook Proで書いています。


今後のAppleのことは、スティーブさんが自ら推薦したチームの面々が
きっとなんとかしてくれるでしょう。
どうか、安らかにお休みください。


【追記】
あともうひとつだけ。


私は日常生活にはiPhoneMacBook Proなどのアップル製品が溶け込んだ状態です。
でも、今はそんなアップルの製品を手に取るたびに悲しい気持ちになります。
アップルの製品ではなく、スティーブ・ジョブズの作品だと思っている側面が大きいからでしょうか。


今度は、アップルの製品だと思わせるような雰囲気作りもあわせておねがいします。

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ちなみにスティーブ・ジョブズを恨んだ思い出はここまでです。
こういうのをアップルジャパンのウェブサイトで公開されてるメールアドレスに送れってことですかね。
そんで以下は無理やりNow Headline Xの話にこじつけた日記です。


今でこそ社会人となり、先日発表されたMacBook Airなんかは
Apple Storeが爆寸解除になって数十分後にはオーダーしてしまうような
あの当時からは考えられないような人間になってしまいましたが


あのときの気持ちが今でも忘れられない私は、ねとらじヘッドライン取得ツールを開発するにあたって
Mac OS X 10.4 Tigerが最新で、その当時世に出ていたほとんどのアプリが10.3以降をサポートという状態のときに
ユーザーエクスペリエンスを犠牲にしてまでMac OS 10.1をサポートした
Now Headline Xをリリースしたりしていました。


挙句の果てには、とっくに棺桶にぶち込まれたはずのMac OS 9向けに
Now Headline XをカスタムしたNow Headline Classicを作ったりね。


だからこの間、Mac OS X 10.7 Lionをサポートするために、Mac OS X 10.3以下を切らないといけなくなったときは
ほんとうに心が痛みました。


あの時の俺とジョブズみたいに、経済上の理由で今でもMac OS X 10.2とかまでしか動かないMac
Now Headline Xを使っているユーザさんにぶっ飛ばされてもおかしくねーわ、とも思いました。
今のところぶっころしてやるとかのメールは届いていませんので
安心しておりますけど。


コンピュータは使わなくても時間と共に消耗していくものと考えていますので
物は大切に使うもの、と古いMacをずっと使い続けている人にはあんまり同情できませんが
そろそろMac OS 10.4以前は切っても大丈夫・・・ですよね?


幸い、当時と違って最初からとんでもなく低価格で発売されたMacである
Mac miniが存在していて、Yahooオークションで見ていても
PowerPC G4搭載機であれば1万円も出さずに買えそうです。


この値段なら、当時の私でも手が届く値段です。
だって最終的にPower Macintosh G3を1万5000円ぐらいで手に入れたとおもいましたので。


ちなみに、時期がいつとはわかりませんが
PowerPC搭載機をまるごと切らなければならない時期が来るようです。


まだヤフオクでもIntel Macを1万で買わせてくれるのを許してくれない時代ですので
さすがに数ヶ月以内にその時期がきたらぶっ飛ばされるのは覚悟しないといけませんが・・・